べえすけとは、瀬戸内海沿岸で使われる俗称で、体長50センチを超える瀬戸内海で獲れた大きくて太い大アナゴのこと。一年を通じて漁獲があるが、鰻とおなじく春先から初夏にかけて漁獲量が多くなる。 普通のアナゴに比べ、脂が多く、歯ごたえが強いため、あまり食べられることはなかったが、鍋に入れることで脂の多さが逆に強みとなり、口の中でじゅわっと広がるとろとろの食感が味わえる。べえすけは、出汁のベースに拘らず、様々な野菜や魚介類と一緒に鍋料理に使われるが、地元民には、とろとろの食感がより引き立つ、すき焼きの具として使うのも人気が高い。べえすけ鍋(べぇすけのすき焼き鍋)は、もともと創業1866年(慶応2年)の海鮮料理を中心とした和食店「天勝」のオリジナル料理。店内では巨大な生け簀に魚が泳いでいて、鮮魚を味わうことができる。