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しょうゆ豆

(まめ)

香川県の昔ながらの家庭郷土料理

讃岐の伝統の味「しょうゆ豆」は乾燥したそら豆をから煎りし、程よく焦がして、砂糖、しょうゆ、唐辛子を使った特製のだし汁に一昼夜漬け込んで作る郷土料理である。その料理の由来は、四国八十八か所めぐりのお遍路へのお接待に、そら豆を煎っていたところ、そら豆のひとつが跳ね、そばにあった醤油つぼに落ちました。その豆を後から食べますと香ばしく醤油の味が染み込んで何ともおいしかったというのが始まりといわれているのだ。

乾燥させたそら豆を煎り、熱いうちに醤油、砂糖、唐辛子を混ぜた調味液に漬け込んだ料理が「しょうゆ豆」です。通常の煮豆と異なり、豆を煎ることで、軽い噛みごたえがあり、口の中でポロッとくだける独特の食感が楽しめます。

「しょうゆ豆」の起源は江戸時代であり、讃岐(現在の香川県)でしょうゆ豆づくりがはじまったと考えられています。発祥にはいくつかの説があり、小豆島が醤油の醸造が始まった場所であるという説や、お遍路さんをもてなすために用意されていたそら豆が醤油壺に転がり込み、それを食べたことが「しょうゆ豆」の始まりとされる説もあります。

そら豆の栽培は明治時代以降に全国に広まり、香川県は温暖な気候と適した土地条件から、稲の裏作として広く栽培され、特産野菜となりました。現在、「しょうゆ豆」の原料として用いられる乾燥そら豆のほとんどは輸入品です。

「しょうゆ豆」は一般家庭や飲食店で一年を通してよく食べられ、常備菜や酒の肴として人気があります。おせち料理に使われることもあり、かつては農繁期の常備菜として広く親しまれ、地域の行事でも欠かせない料理とされていました。

調理方法は、乾燥させたそら豆をほうろくまたはフライパンで煎り、その後調味液に漬けて一晩寝かせるという手順です。昔はほとんど砂糖を使わず、そら豆の甘さを生かしていましたが、現代では家庭によって甘みの度合いが異なります。また、しょうが汁を加える家庭もあり、盛り付け後は皮ごと食べることができます。

主な伝承地域:県内全域
主な使用食材:乾燥そら豆、醤油

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名称
しょうゆ豆
(まめ)

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